溶接棒・溶接機材の通販専門店 ウエルドオール

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こんにちは、溶接棒・溶接機材の通販専門店 WELD ALL(ウエルドオール)です。

溶接の技術向上を目指す方や、溶接技能者資格の対策を検討している方は「溶接姿勢について詳しく知りたい」と考えているでしょう。

今回は、溶接姿勢の種類と溶接姿勢ごとの特徴を詳しくご紹介します。

さらに、溶接姿勢ごとに押さえるべきコツなどについても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

溶接姿勢とは

溶接姿勢とは、溶接時に作業者が材料に対して行う姿勢のことです。

材料がどの位置にあり、横方向と縦方向のどちらに溶接を行うのかによって定義されており、基本的に下記4種類の溶接姿勢があります。

  • 下向き姿勢(F)
  • 立向き姿勢(V)
  • 横向き姿勢(H)
  • 上向き姿勢(O)

溶接姿勢は、溶接記号の末尾に「F」「V」「H」「O」のアルファベットで指示されており、「下向き姿勢は基本的な姿勢」「上向き姿勢は高度な技術が求められる」など、それぞれ難易度が異なります。

日本溶接協会の溶接技能者資格でも、溶接姿勢によって取得できる資格のランクが「基本級」「専門級」とわけられているため、高度な技術を証明するためには十分な対策が必要です。(参照:一般社団法人日本溶接協会 手溶接アーク溶接等

溶接姿勢の種類【難易度低~高】

溶接姿勢の種類を、難易度別にまとめると以下の表の通りになります。

溶接姿勢 特徴 難易度
下向き姿勢(F) 下に向かって溶接する基本的な溶接姿勢。
立向き姿勢(V) 前方向にある材料に縦方向の溶接をする姿勢。
横向き姿勢(H) 前方向にある材料に横方向の溶接をする姿勢。
上向き姿勢(O) 天井などの頭上にある材料に対して、溶接をする姿勢。 最高難易度
全姿勢 固定された配管などに対して、移動しながら姿勢を変えて溶接をすること。 最高難易度

「下向き姿勢」では、床などの低い位置に置かれた材料を溶接するため、自然な姿勢で溶接できるうえ重力でビードが保持されるので、最も簡単で効率的な溶接姿勢とされており、溶接技能者資格では「基本級」に分類されています。

一方で、下向き姿勢以外の溶接姿勢は、溶融金属が重力の影響を受けてたわんだり垂れたりするリスクが増えるため難しく、溶接技能者資格では「専門級」とされているのです。

例えば、「立向き姿勢(カチ上げ・流し・ダウン)」では、溶接棒やトーチが安定しないためより難しくなり、「横向き姿勢」ではビードの重ね盛り時に上部がへこむアンダーカットや下部が盛り上がるオーバーラップといった形状欠陥が発生しやすいため、さらに難易度は上がります。

頭上にある材料を溶接する「上向き姿勢」は最高難易度で、溶融金属が重力によって垂れることで溶接不良が起こりやすく、上を見続ける不自然な体勢のまま高度な技術による入熱制御や電極操作が求められる姿勢です。

これら4種類の溶接姿勢を変化させながら溶接をする「全姿勢(オールポジション)」というものもあり、移動して姿勢を変えながら溶接をするため、熟練の技術が求められる最高難易度の姿勢といえます。

溶接姿勢ごとの特徴

「下向き姿勢」「立向き姿勢」「横向き姿勢」「上向き姿勢」と各溶接姿勢の特徴を知ることで、より実践に役立つ知識を得られるでしょう。

こちらでは、各溶接姿勢の特徴をそれぞれ解説していきます。

下向き姿勢

下向き姿勢は、材料が床などに置かれていて下向きに溶接をするため、自然な体勢で作業できて運棒や溶け込みが安定することから、初心者が習得しやすい溶接姿勢となります。

効率的に溶接を進めやすいうえ欠陥率が低いという特徴があるため、橋梁や造船、産業インフラなど信頼性が求められる分野で広く使用されています。

溶接記号の末尾の「F」が下向き姿勢の指示となります。

立向き姿勢

立向き姿勢(カチ上げ・流し・ダウン)は、作業者の前にある材料に縦方向の溶接をする姿勢で、垂直移動や斜め移動により作業を行います。

立向き姿勢には、溶接をする方向によって以下2通りに分かれます。

方向 特徴 目的
上進(カチ上げ) 下から上に向かって溶接すること。 一般的に用いられる方向。深い開先部の溶接などに用いられる。
下進(流し、ダウン) 上から下に向かって溶接すること。 階段の手すりの溶接などに用いられる。

上進の方が溶け込みに優れており、下進はビードの流れ落ちが起きるリスクもあるため、一般的には上進が用いられ、現場によっては下進が使われることもあります。

溶接記号の末尾の「V」が立向き姿勢の指示となります。

横向き姿勢

横向き姿勢は、作業者の前にある材料に横方向の溶接をする姿勢で、左から右、または右から左の平行移動での作業となります。

一般的にビードを重ねて多層盛りを行いますが、ビード上端が凹むアンダーカット、下端が盛り上がりすぎるオーバーラップになりやすいため、高度な技術が求められます。

構造溶接や配管溶接などの溶接で多く用いられており、溶接記号の末尾の「H」が横向き姿勢の指示となります。

上向き姿勢

上向き姿勢は、作業者の頭上にある材料に溶接を行う姿勢で、上を見続けながら作業を行います。

溶融金属が重力によって下に垂れ落ち、継手の溶け込みが浅くなるため、高度な技能や熟練の経験が求められる姿勢です。

「TIG溶接」では比較的容易に溶接が可能ですが、「被覆アーク溶接」「半自動溶接」では非常に高度な技術が必要となります。

造船や航空宇宙産業に用いられる他、構造物や重機の修理にも用いられ、溶接記号の末尾の「O」が上向き姿勢の指示となります。

溶接姿勢ごとに押さえるべきコツとは?

溶接姿勢ごとに難しいポイントがありますが、コツを押さえることでスムーズに溶接を進めることができるでしょう。

こちらでは、「下向き姿勢」「立向き姿勢」「横向き姿勢」「上向き姿勢」それぞれのコツを解説していきます。

下向き姿勢のコツ

下向き姿勢では作業性に優れ品質も安定する特徴がありますが、基本的な姿勢とトーチの角度には注意が必要です。

下向き溶接ではスムーズに水平移動しやすいように、トーチを持つ側の肘を肩の高さまで上げ、もう片方の手はトーチを添えるようにして持ちましょう。

また、トーチの角度は90°を意識し、運棒はウィービングを用いることで、溶け込みや脚長をより安定させられます。

溶接のウィービングとは?きれいなビードをつくる6つのポイントを解説!

立向き姿勢のコツ

立向き姿勢で下から上に向かって溶接する上進では、「ウィービング」や「ウィッピング」を用いて溶融金属が下に垂れないように作業することがコツです。

  • ウィービング:トーチを溶接の進行方向に対して横方向へジグザグに動かす方法
  • ウィッピング:被覆アーク溶接でアークを切れないようにしながら跳ね上げる方法

立向き姿勢の上進では溶け込みが出やすいため電流値は低めに設定し、突き出し長さを10〜15mm、トーチ角度は側面から見て95〜105°を意識しましょう。

横向き姿勢のコツ

横向き姿勢ではトーチの角度調整が重要で、少し余計に傾くだけで縦方向と横方向の脚長が異なってしまいます。

トーチの角度は下方に10〜15°傾けることを意識し、溶融金属が垂れないように溶接を進めていきましょう。

横向き姿勢では多層盛りを行うことが多いので、垂れないようにビード形状をきれいに整えるためには多くの経験が必要になります。

半自動溶接でビードをきれいに仕上げる8つのコツとは?溶接の練習法も解説!

上向き姿勢のコツ

上向き姿勢では、トーチ前進角を5〜10°度に維持し、溶け込みが浅くならないようにしましょう。

重力によって溶融金属が垂れ落ちるため溶け込みが浅くなりやすく、裏波は凹みやすいです。

天井を見上げる難しい体勢での溶接になるため、きれいなビードをつくるには十分に経験を積むことが大切です。

溶接姿勢、まとめ

今回は、溶接姿勢の種類と溶接姿勢ごとの特徴などをご紹介しました。

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