溶接機の使い方を解説!準備すべきものや注意点とは?
「溶接を始めてみたい!溶接機の使い方や注意点ってどんなものがあるんだろう?」と疑問に思っている方は多いでしょう。
この記事では、溶接機の使い方や溶接機を使用するときに準備すべきもの、溶接機を使用する際の注意点などを解説していきます。
溶接機の基礎知識から使い方のコツまで知ることができるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
【溶接機を使う前に】基本的な溶接の知識
溶接機を使う前に、基本的な溶接の知識を身に付けておきましょう。
こちらでは、基礎知識として「溶接の仕組み」と「主な溶接の種類」を解説していきます。
溶接の仕組み
溶接は、熱や圧力を利用して複数の材料をつなぎ合わせる加工方法です。
熱や圧力で材料を溶かして一体化させたり、溶加材という材料を溶かして接合させたりなどの手法があります。
主な溶接の種類
どんな溶接方法があるか知ることで、目的に適した溶接機選びにも役立ちます。
主な溶接の種類としては、以下のようなものがあります。
アーク溶接 | アークという放電現象を利用して接合する方法。幅広い種類の金属の溶接に使われる。 |
半自動溶接 | コイル状に巻かれた溶接材料の「ワイヤー」を自動供給して溶接する方法。接合する際に必要な溶接棒の交換作業が省ける。 |
TIG溶接 | タングステンの棒に電流を流して溶接する方法。火花が飛び散らず、仕上がりもきれいになりやすい。 |
スポット溶接 | 電極を使って加圧しながら溶接する方法。溶接速度が速い。 |
ガス溶接 | 可燃性ガスと酸素を利用して溶接する方法。自動車修理など様々な用途で利用される。 |
レーザー溶接 | 高出力のレーザー光を使って溶接する方法。細かな溶接もしやすいが、使用には十分な安全対策が必要。 |
DIYなどの用途で使いやすいのは、家庭用の100V電源に対応したアーク溶接機もしくは半自動溶接機です。
アーク溶接機は価格が比較的安価ですが、溶接に多少のコツが必要であり、半自動溶接機は比較的高価ですが、作業がしやすいという特徴があります。
家庭用コンセントで使用する溶接機の場合、対応材質が限られることもあるので、商品の詳細を見るなどで目的の材料に使用できるか確認しておくのがおすすめです。
また、DIYで家庭用溶接機を使用する際、資格を取得する必要はありませんが、溶接は危険が伴う場合もあるので、知識を身に付けてから行う方が良いでしょう。
溶接機を使うときに準備すべきものは?
溶接機を使うときには、以下のようなものを準備しておきましょう。
溶接機 | 100V電源に対応した家庭用溶接機 |
溶接棒 | 代表的なアーク溶接の1つ「被覆アーク溶接」に使われる金属棒 |
溶接ホルダー | 溶接棒を保持するための道具 |
アースクリップ | 簡単にアースを付けるための道具 |
溶接ケーブル | 溶接ホルダーやアースクリップを溶接機に接続するケーブル |
溶接用手袋 | 溶接作業で手を保護するための手袋 |
遮光面または手持面 | 溶接時に発生する光から目を保護するための道具 |
保護メガネ | ホコリや粉じんなどから目を守るための道具 |
呼吸用保護具 | 溶接で発生する粉じんから身を守るための道具 |
防護服 | 溶接時に火災や火傷を防ぐための服 |
溶接用安全靴 | 火花などから足を守るための靴 |
安全に溶接作業を行うためにも、上記のような道具を揃えておくのが大切です。
「DIYで溶接を始めたい!」「溶接機材はどこで買えばいいんだろう?」という方は、WELD ALL(ウェルド・オール)の公式サイトをチェックしてみてください。
WELD ALLは、溶接機材の通販専門店なので、DIYからプロのユーザーまで満足頂ける商品が揃っていますよ!
アーク溶接機の使い方
最も一般的な溶接機である「アーク溶接機」の使い方は、以下の7ステップとなります。
- 【ステップ1】電源を接続する
- 【ステップ2】アースクリップを取り付ける
- 【ステップ3】付着物やさびを取り除く
- 【ステップ4】溶接棒を装着する
- 【ステップ5】スタート点の見当をつける
- 【ステップ6】溶接を開始する
- 【ステップ7】溶接棒を移動させていく
こちらでは、上記7ステップをそれぞれ解説していきます。
お使いの溶接機によって操作が異なる場合もあるため、必ず各商品の取扱説明書を確認しましょう。
【ステップ1】電源を接続する
電圧が合っているかチェックしたうえで、溶接機の電源をコンセントに接続します。
電源はOFFの状態で、溶接機に溶接ホルダーとアースクリップを接続しましょう。
【ステップ2】アースクリップを取り付ける
アースクリップを溶接物に取り付けます。
電源はOFFの状態のまま取り付けを行ってください。
【ステップ3】付着物やさびを取り除く
溶接する材料に付着物やさびが付いている場合は取り除きます。
油・塗装・ごみなどが付着していない状態になるまで、きれいにしましょう。
【ステップ4】溶接棒を装着する
利き手で溶接ホルダーを持ちながら、挟み込むようにして溶接棒をホルダーに装着します。
この際、溶接面に対して垂直に保ちやすい角度になるように溶接棒を装着しましょう。
また、安全のため、電源がOFFの状態であることを確認してから行ってください。
【ステップ5】スタート点の見当をつける
溶接用手袋や遮光面を着用し、溶接をスタートする箇所(スタート点)の見当をつけます。
右利きであれば左から右に向かって溶接するため、溶接部分の左端がスタート点です。
【ステップ6】溶接を開始する
安全を確認した状態で溶接機の電源をONにし、溶接を開始します。
作業を始めるためにスパークを発生させる際は、溶接棒を斜め横方向にたたきながら横にこする動きで行ってみましょう。
【ステップ7】溶接棒を移動させていく
アークスタートが成功したら、一定の速度で溶接棒を移動させて溶接していきます。
移動させるときは、身体がブレないように安定した体勢で行い、溶接棒と溶接物の角度と距離を保ちながら行いましょう。
溶接の際は、必ず遮光面や溶接用手袋などを着用し、安全対策を万全にしてから作業してください。
溶接機を使うときに注意すること
溶接機を使うときに注意することは、主に以下の4つです。
- 強い光に注意する
- 発生する粉じんに注意する
- 感電に注意する
- 引火による火災に注意する
こちらでは、上記4つの注意点について解説します。
強い光に注意する
溶接中に発生する強い光に注意しましょう。
この光には強い紫外線と赤外線が含まれており、肉眼で見てしまった場合、急性電気性眼炎や白内障などになることもあります。
溶接で発生する光から目を守るためにも、必ず遮光面を装着しましょう。
発生する粉じんに注意する
溶接により発生する粉じんを吸い込まないようにしてください。
溶接時は、高熱によって細かい金属の粒子(粉じん)が空気中に発生し、それを吸い込むと体内に蓄積して呼吸が困難になるなどで大変危険です。
このため、必ず適切な換気や呼吸用保護具などを利用して作業するようにしましょう。
感電に注意する
溶接を行う際は、感電にも注意が必要です。
作業の中断や終了時には必ず電源を切ることや、素手または濡れた身体で溶接機に近づかないことなどの感電対策を徹底しましょう。
引火による火災に注意する
溶接中の引火による火災にも、十分気を付けましょう。
アーク溶接では、5m以上の広範囲に火花が飛び散ることもあり、中には周囲の可燃物に引火して火災につながってしまう場合も。
このため、必ず周囲の可燃物は撤去した状態で作業を行うなどの防火対策をしておき、火災が発生した場合に備えて消火器の準備などもしておいてください。
溶接機の使い方、まとめ
溶接機を使用する際は、基礎知識から注意点まで把握したうえで作業を行いましょう。
また、「溶接を始めようと思ったら、足りないものがあった…」というようなことがないよう、作業に必要なものを事前にチェックしておくのがおすすめです。
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