溶接棒・溶接機材の通販専門店 ウエルドオール

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こんにちは、溶接棒・溶接機材の通販専門店 WELD ALL(ウエルドオール)です。

アーク溶接を始めたばかりの方は「溶接棒が母材にくっついて上手くいかない!」という悩みを抱えているのではないでしょうか。

今回は、アーク溶接で溶接棒が母材にくっつく原因と、くっついてしまったときの対処法、アーク溶接をくっつかずに進めるコツをご紹介します。

さらに、アーク溶接を適切に始めるための手順や、アークスタートの練習方法についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

アーク溶接で溶接棒が母材にくっつく原因

アーク溶接で溶接棒が母材にくっつく原因は、以下の4つです。

  1. 電圧の低い溶接機を使用している
  2. 電流の調整が適切にできていない
  3. 母材が汚れている
  4. 溶接棒と母材の距離が近過ぎる

こちらでは、上記4つのアーク溶接で溶接棒がくっつく原因を解説します。

電圧の低い溶接機を使用している

アーク溶接で電圧の低い溶接機(低電圧溶接機)を使用している場合、溶接棒がくっつきやすくなります。

「コンセントに他の電化製品のプラグが刺さっている」「長い延長ケーブルを使用している」というような場合、さらに電圧降下が起きてアークが安定せず、くっついてしまう原因になるのです。

電流の調整が適切にできていない

電流の調整が適切にできていないことも、溶接棒が母材にくっつく原因になります。

もしも、適切な値よりも電流が弱い場合、アークが発生しづらくなり、溶接棒がくっつきやすい状態になってしまうでしょう。

また、電流が弱いことで「母材が溶けづらくなる」という原因にもなるので注意が必要です。

母材が汚れている

溶接棒がくっついてしまう原因として、母材の汚れも考えられるでしょう。

母材がきれいな状態でなければ溶接棒がくっつきやすくなってしまうので、溶接前にブラシやクリーナーを使用して油・塗装・ごみなどの汚れを取り除く必要があります。

溶接棒と母材の距離が近過ぎる

溶接棒と母材の距離が近過ぎると、溶接棒がくっついてしまう原因になります。

溶接を安定させるためには3〜5mmの適度な距離を保つことが重要ですが、近過ぎるとアークが発生しなくなってしまい、母材とくっついてしまうことがあるのです。

アーク溶接でくっついてしまったときの対処法

アーク溶接でくっついてしまったときの対処法は、「スピーディーに母材から引き離すこと」です。

溶接棒が母材とくっついてしまった場合、ホルダーを素早く横に振って母材から離してみましょう。

くっついてしまっても焦ってあたふたせず、落ち着いて対処するのが重要です。

【初心者必見】アーク溶接を適切に始めるための手順

アーク溶接を適切に始めるためには、以下5ステップで進めてみましょう。

  1. ステップ1:必要な道具の準備とメンテナンスをする
  2. ステップ2:周囲の安全確認を行う
  3. ステップ3:溶接棒を取り付ける
  4. ステップ4:溶接機の電源を入れてアークを発生させる
  5. ステップ5:温度が下がってから後処理をする

こちらでは、初心者が忘れがちなアーク溶接を進めていく方法について解説していきます。

ステップ1:必要な道具の準備とメンテナンスをする

アーク溶接を適切に始めるためには、以下のような道具を準備することが大切です。

  • アーク溶接機
  • 溶接棒
  • 自動遮光溶接面
  • 革手袋
  • 燃えにくい素材の作業着
  • チッピングハンマーとブラシ

アーク溶接がスムーズに進められるように、溶接棒などの消耗品は多めに準備しておきましょう。

また、上記の道具に傷やニオイ、音などの異常がないかをチェックし、メンテナンスをすることで、溶接不良を防ぐことができます。

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ステップ2:周囲の安全確認を行う

アーク溶接を始める前に、必ず周囲の安全確認を行いましょう。

安全確認を怠ってしまった場合、アーク溶接が火災につながることもあります。

特に、燃えやすい物が近くにあったり、油が飛散していたりといった状況でアーク溶接を始めるのは非常に危険なため、初心者は特に周囲を慎重に確認しましょう。

ステップ3:溶接棒を取り付ける

次に、溶接棒やケーブルの取り付けを行っていきましょう。

溶接機の電源ケーブルを接続してから鋼材にアースクリップを挟み、溶接棒の被覆材が覆われていない箇所をホルダーで挟んでセットします。

ステップ4:溶接機の電源を入れてアークを発生させる

ケーブルなどのセッティングができたら、溶接機の電源を入れてアークを発生させます。

くっつきづらいアーク発生方法について、詳しくは見出し「アーク溶接をくっつかずに進めるコツ」で解説していきます。

溶接中は、安定した姿勢をキープして進めていきましょう。

ステップ5:温度が下がってから後処理をする

溶接後に表面の後処理を行いますが、高温で火傷の危険があるためすぐに触れてはいけません。

温度が下がってから、溶接部に発生したスラグをチッピングハンマーやブラシを使って除去しましょう。

アーク溶接をくっつかずに進めるコツ

アーク溶接をくっつかずに進めるコツは、以下の4つです。

  1. ブラッシング法を活用する
  2. 被覆を剥がしてからアークスタートする
  3. 別の鉄板でアークを発生させる
  4. アーク発生後は溶接棒を母材に近付け過ぎない

こちらでは、上記4つのコツについて解説します。

ブラッシング法を活用する

アーク溶接をくっつかずに進めるために、アークスタートには「ブラッシング法」を活用するのがおすすめです。

ブラッシング法とは、マッチに火をつけるように斜めに叩いて横にこする方法で、溶接棒を垂直に叩く「タッピング法」と違って初心者でも簡単にアークスタートができます。

ブラッシング法では叩いた後すぐに母材から溶接棒が離れるため、タッピング法と比べてくっつかずにアーク溶接を始められるという特徴があります。

デメリットとして母材が痛みやすいという点があるので、ステンレスなどの母材を痛めてはいけない材料以外で試してみましょう。

被覆を剥がしてからアークスタートする

被覆を剥がしてからアークスタートするというのも、くっつかずにアーク溶接を進めるためのコツです。

溶接棒を地面などに軽く叩きつけて被服を剥がした後、心線が出ている状態でアークスタートすると、電気がスムーズに通ってアークを簡単に発生させられます。

ただし、被覆を剥がし過ぎてしまうと、溶接がうまくいかなくなってしまうので、剝がし過ぎないように注意してください。

別の鉄板でアークを発生させる

別の鉄板でアークを発生させ、母材に移動してアークスタートさせる方法でも、くっつきを防止できます。

母材の溶接箇所に溶接棒を叩きつけるときはどうしても慎重になってしまいますが、別の鉄板なら軽い気持ちで勢いよく叩けるので、溶接棒がくっつきづらくなります。

アーク発生後は溶接棒を母材に近付け過ぎない

アーク発生後は溶接棒を母材に近付け過ぎないようにしましょう。

近付き過ぎるとくっついてしまうため、3〜5mmの距離に近付けるのがベストです。

溶接中は段々と溶接棒が短くなるので、それに合わせてホルダーを近づけていき、適切な距離を保つことも意識しましょう。

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アーク溶接でくっつかないために!アークスタートの練習をしよう

溶接棒がくっつきやすいアークスタートをスムーズに行うため、事前に練習をすると効果的です。

アークスタートを練習する際は、以下4つのポイントを意識してみてください。

  • 吸湿していない溶接棒を使用する
  • 扱いやすいライムチタニア系溶接棒で練習する
  • 高い電流から練習していく
  • 何度も失敗しながら学んでいく

溶接棒の被覆材に白い斑点がある場合、吸湿していてアークスタートがしづらく効果的な練習ができないため、吸湿していない溶接棒を使用しましょう。

他にも、初心者でも扱いやすいライムチタニア系溶接棒を使ったり、アークスタートが簡単な高い電流から練習していったりして、アーク溶接のコツを掴んでいくのがおすすめです。

始めたばかりの場合「何度やってもくっついて上手くいかない…」と悩むこともありますが、焦らず上記のポイントを押さえながら練習し、失敗から学んでいくのが良いでしょう。

アーク溶接くっつく、まとめ

アーク溶接がくっついて上手くいかないときは、今回ご紹介した「溶接棒がくっつく原因」「アーク溶接をくっつかずに進めるコツ」を意識してチャレンジしてみてください。

「アーク溶接で使用する溶接棒や溶接機材をネットで購入したい!」という方は、通販専門店のWELD ALL(ウェルド・オール)がおすすめです。

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