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「DIYのために鉄の溶接方法を知りたい!」という方は多いのではないでしょうか。

今回は、鉄を溶接する方法や溶接の手順についてご紹介します。

さらに、DIYの溶接に適した鉄の選び方や、鉄の溶接を行う際の注意点なども解説するので、ぜひ最後までお読みください。

DIYの溶接で作れるアイアン雑貨とは

DIYの溶接で作れるアイアン雑貨の例としては、以下のようなものがあります。

  • ウェルカムボード
  • マガジンラック
  • チェア
  • 傘立て
  • 照明
  • 焚き火台
  • キャスター付きワゴン

上記の中には比較的難易度が高いものもあるため、溶接初心者の方は「自分でもできそう」と思えるものから試していくと良いでしょう。

アイアン素材は、重厚感や高級感を演出でき、丈夫で長持ちするといった魅力があります。

また、アイアン雑貨をお部屋に置くことで、よりおしゃれな空間へ早変わりさせることも可能です。

アイアン雑貨をDIYできる「鉄の溶接」にチャレンジするため、次章からお話する鉄の選び方からチェックしていきましょう。

DIYの溶接に適した鉄の選び方

DIYの溶接に適した鉄の選び方は、以下の3つです。

  1. 用途に適した形状の鉄を選ぶ
  2. 溶接しやすい鉄の厚さを選ぶ
  3. 炭素量の少ない鉄を選ぶ

こちらでは、上記3つの選び方について解説します。

用途に適した形状の鉄を選ぶ

鉄を選ぶ際は、用途に適した形状かどうかチェックしましょう。

鉄の形状には、以下のような種類があります。

棒材 棒状の鉄。曲げやすくて価格は比較的安価。DIY初心者にも使いやすい。
パイプ材(鋼管) 棒状で中が空洞の鉄。曲げにくいが切断や穴あけはしやすい。
フラットバー(平鋼) 平らで長い鉄の板。曲げやすく、穴あけもしやすい。
アングル(山形鋼) 断面の形状がL字の棒状の鉄。強度が高いのでテーブルの脚にも使われる。
チャンネル(溝形鋼) 断面の形状がコの字の棒状の鉄。建材として使われることも多い。
平板(鋼板) 平らな鉄の板。テーブルの天板として使われることも多い。
エキスパンドメタル メッシュ状の鉄の板。溶接は難しいが、独特の形状のため特徴的な雑貨を作れる。
パンチングメタル 穴あけ加工されている鉄の板。溶接は難しいものの、独特の形状のため特徴的な雑貨を作れる。

上記のように鉄の形状は様々なので、それぞれの特徴を押さえながら用途に適したものを選んでみましょう。

溶接しやすい鉄の厚さを選ぶ

溶接しやすい鉄の厚さを選ぶのも大切です。

例えば、家庭用の100V電圧の溶接機を使用する際、鉄は3mmほどの厚さまでなら溶接可能な場合が多いです。

薄すぎる鉄は溶接が難しいので、DIYでは1mm以下のものではなく、1.6mmほどの厚みのものを選ぶと良いでしょう。

炭素量の少ない鉄を選ぶ

炭素量(鉄に含まれる炭素の量)の少ない鉄を選ぶのもポイントです。

炭素量の多い鉄は硬くて伸びにくい特徴があり、溶接割れといった欠陥を引き起こしやすいのでDIYにはおすすめできません。

このため、炭素量がおよそ0.3%以下SS材(一般構造用圧延鋼材)や、SM材(溶接構造用圧延鋼材)など、炭素量の少ない鉄を選ぶのが良いでしょう。

鉄を溶接する方法の種類【DIY向きなのは?】

鉄を溶接する方法の種類は、以下の3つがあります。

  1. 被覆アーク溶接
  2. 半自動溶接
  3. TIG(ティグ)溶接

こちらでは、上記3つの溶接方法について解説します。

被覆アーク溶接

被覆アーク溶接とは、溶接棒を使用し、アークという光の熱で接合する方法を指します。

溶接棒とは、溶接をしやすくするために用いられる金属棒のこと。

溶接棒をコンコンと接触させてアークを引き起こし、溶接棒を溶かしながら溶接する方法で、幅広い種類の金属の溶接に使われます。

被覆アーク溶接用の機械は比較的安価なため、挑戦しやすいのも特徴です。

溶接棒とは?種類と特徴、選び方を解説!

半自動溶接

半自動溶接は、コイル状の溶接材料「ワイヤー」を自動で供給する機械を使って行う溶接方法です。

スイッチを押すことでワイヤーが自動供給されるため、被覆アーク溶接のように溶接棒を動かす操作は必要ありません。

半自動溶接機は比較的高価ですが、作業がしやすいのでDIY初心者にもおすすめです。

TIG(ティグ)溶接

TIG(ティグ)溶接とは、タングステンの棒に電流を流して溶接する方法です。

火花が飛び散らず、仕上がりがきれいになりやすい特徴があり、車やバイク部品の金属加工などにも使用されます。

比較的作業がしやすく、家庭用に使いやすいTIG溶接機もあるので、「DIYで高品質な溶接をしてみたい」という方にも一押しです。

DIYで鉄を溶接するときの手順【ノンガス半自動溶接】

「ノンガス半自動溶接」とは、ガスを使わずに使える半自動溶接です。

ガスを使わないため、風にも強く、屋外の作業も可能なことからDIYにも適しています。

ノンガス半自動溶接を使用した際に、DIYで鉄を溶接するときの手順は、以下の4ステップです。

  1. ワイヤーをカット
  2. 溶接をスタート
  3. 一定の速度で移動させる
  4. スラグを剥がす

では、4ステップの手順を解説していきましょう。

ワイヤーをカット

まず、溶接機にワイヤーを取り付けた後、ノズルの先端から先ほどのワイヤーを出します。

ノズルの先端から飛び出ているワイヤーを10mmほど残してカットし、準備完了です。

溶接をスタート

ワイヤーの先端を溶接する面から少し離し、溶接をスタートさせます。

溶接機のスイッチを押すことで溶接が始まります。

一定の速度で移動させる

一定の高さと速度を保ちながら、先端を移動させていくことで、きれいに仕上がります。

速度は速すぎても遅すぎても失敗につながるため、慣れが必要な部分です。

スラグを剥がす

溶接すると、鉄にスラグという金属から発生するカスが付着するため、溶接後にハンマーで叩いて剝がしましょう。

また、スパッタ(溶接時に飛び散る金属粒)なども付着しているので、金属ブラシで磨きます。

溶接機の使い方を解説!準備すべきものや注意点とは?

鉄の溶接を行う際の注意点

鉄の溶接を行う際の注意点は、以下の3つです。

  1. 溶接不良に注意する
  2. 鉄と溶接するのが難しい金属に注意する
  3. しっかりと安全対策を行う

こちらでは、上記3つの注意点について解説します。

溶接不良に注意する

鉄は溶接しやすい素材ですが、溶接不良が起きる可能性もあります。

特に、「溶込み不良」「ブローホール・ピット」「溶接割れ」という溶接不良が起きやすいので、注意が必要です。

  • 溶込み不良:加える熱が十分でないときに発生する不良。強度が低くなってしまう欠陥。
  • ブローホール・ピット:溶接した箇所に空洞ができてしまう欠陥。材料の汚れなどに要注意。
  • 溶接割れ:溶接した箇所が割れてしまう欠陥。溶接中の高い温度が原因の割れと、溶接後の冷却時に起きる割れの2種類がある。

他にも、溶接不良には様々な種類があるので、事前に確認してから作業に取り掛かった方が良いでしょう。

鉄と溶接するのが難しい金属に注意する

鉄と溶接するのが難しい金属には、注意が必要です。

【鉄と溶接するのが難しい金属】

  • アルミニウム
  • チタン
  • タングステン
  • ベリリウム

鉄と他の金属を溶接する場合、組み合わせによっては溶接が上手くいきづらく、溶接した部分の強度が低下してしまうことがあります。

特に、上記のような金属は鉄と溶接するのが難しいため、避けた方が良いでしょう。

しっかりと安全対策を行う

溶接には、以下のような危険もあるため、しっかりとした安全対策を行って溶接に取り組みましょう。

  • 発生する強い光
  • 発生する金属の粒子
  • 感電
  • 引火による火災

上記のような危険から身を守るためにも、溶接用手袋や遮光面、呼吸用保護具など必要なものを準備し、溶接機などの取り扱いにも十分注意しましょう。

DIYでの鉄の溶接、まとめ

DIYで鉄を溶接する際は、適した鉄の選び方を知ったうえで、溶接方法や手順を押さえましょう。

溶接不良や事故を防ぐため、注意点についても事前に確認しておくと良いですね。

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